あらすじ
カサンドラ・ルーフェリアは、王国最強にして『男装の麗人』と呼ばれる宮廷魔道士。
その美貌ゆえに女性には恋され、男性には疎まれ、誰ひとりとして彼女を「王子様に迎えに来られる側の女」とは見てくれなかった。
けれど本人は、可愛いものと恋愛小説を愛する超絶乙女。いつか理想の王子様が自分を見つけてくれると、今も本気で信じている。
そんなある日、敵情視察の最中、カサンドラは敵地のど真ん中で優雅に紅茶を飲んでいる敵将校を発見する。
即座に攻撃しようとして――そのあまりの美しさに、思わず見とれてしまった。
雪のような肌、菫色の瞳、絶世の美女と見紛う顔立ち。
けれどその人物は、れっきとした敵国の将校、イグナート・フォン・エルクレインだった。
「キミもお茶を楽しまないかい?」
戦場でのありえない出会い。
見た目のせいで役割を押しつけられてきた二人は、敵同士でありながら、やがて互いの“魂”に惹かれていく。
これは、誰にも『迎えに来られる側』として見てもらえなかった最強の男装麗人が、敵地で紅茶を飲む絶世の美貌の敵将校に、初めて『見つけられる』物語。