あらすじ
「エミリス・フラン! 君との婚約を破棄させてもらう」
夜会の中心で、第一王子エイメスは勝ち誇ったように宣言した。目立たないフラン侯爵家を「王家の重荷」と蔑み、真実の愛に生きると豪語する彼に、私は静かに微笑んで婚約破棄を受け入れた。
しかし、彼は知らなかった。
この国の上下水道、照明、通信、さらには国防の結界まで——その9割が、我が家の提供する魔道具(リース品)で成り立っていることを。
翌朝、魔法が消えてパニックに陥る王宮で、エイメスは初めて自分のしでかした事の大きさに気づく。謝罪しようにも、私はすでに隣国の魔導顧問として発った後。
手元に残されたのは、私からの「多額のレンタル料請求書」と「王城差し押さえの予告」だけで……。
愛があれば不便なんて関係ありませんわよね、殿下?