あらすじ

※カクヨム読者様用。 ・過去の交通事故により、恨みと善性の狭間で葛藤する高校生<大野夏希(おおの なつき)>は、祖母の崩御という失意の中、運命的な出会いを果たす。 『じゃあさ、私が夏希くんの彼女になる。私でいいかな?』 左眼に蒼白い三日月を湛えた少女、<成瀬冬華(なるせ ふゆか)>の提案から、夏希の止まっていた時間が動き出す。 怯える小動物みたいに距離を詰めていくふたりの日々は、一見ありふれた恋愛に思えた。 だが、徐々に明かされていくふたりの過去と、彼らを取り巻く季節たちとの交錯。そして、不治の病と定義付けられた『夏起冬眠症候群』の全貌によって、物語は連鎖的に加速していき── これは、ひとりよがりの罪悪感を抱えて不幸への暴走機関車と化した彼女と、その罪を追求する権利を欲しつつも自覚出来ない俺の、俺たちだけの物語だ。 ※電撃小説大賞審査員様用。 ※以降、ネタバレを含みます。 ・過去の交通事故により、恨みと善性の狭間で葛藤する高校生<大野夏希>は、祖母の崩御という失意の中、運命的な出会いを果たす。 『じゃあさ、私が夏希くんの彼女になる。私でいいかな?』  左眼に蒼白い三日月を湛えた少女<成瀬冬華>は、病室の薄暗闇の中からそう提案する。  謎めいた彼女、冬華。バイト先の後輩<金城秋穂>。闇を抱えた親友の<當銘春太郎>。彼らと過ごしていく中、夏希はそれぞれの闇と葛藤を浴びつつ、冬華が抱える『夏起冬眠症候群』の存在を知る。それでも夏希は前を向き、冬華との仲を深めていった。  夏希は、春太郎と本音をぶつけ合う過程で己の鈍感さを反省し、秋穂の好意を断ち切る決意を固めた。  花火を出しに使い、夏希は秋穂を誘う。軽い冗談を交わしつつ、秋穂の好意を拒絶する機会を狙っていた。  その最中、飛んで来たキス。  彼女を押し退け、当初の予定通り拒絶した夏希。しかし、彼に告げられたのは、冬華と秋穂の姉妹関係と彼を襲った過去の事故のきっかけが冬華だという真実だった。  冬華への好意と疑心の狭間で葛藤しつつ、夏希は彼女の自宅へ訪問した。真実をぶつける夏希に対して、己の闇と余命の存在を打ち明ける冬華。絶望した夏希は、逃げるように彼女の部屋から立ち去った。  冬華が『冬眠』したと知った夏希は、自らの彼女への好意を改めて自覚し、助ける為病院へ向かう。  冬華を蝕む『冬の世界』へ飛び込んだ夏希は、魂の存在となった彼女と再開する。自殺願望を抱く冬華を連れ戻そうと奔走する夏希と、それを阻もうとする『冬の主』。激闘の末、夏希は『冬の世界』の絡繰に勘づく。  冬華を助ける為には、彼女を苦しめる罪悪感という呪いを解かなくてはならない。冬華への恨みと葛藤、最終的に好意を伝えることで、彼女を病の呪いから解放する。  呪いを宿されたネックレスは砕け散り、ふたりは手を結んで現世へ帰還したのだった。  先に目覚めた夏希は、半年の冬眠の末に目を覚ました冬華の告白を受け、彼女と本当の意味で恋人となったのだった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/04/10
  • 現在の作品夏が殺した、冬の三日月。