あらすじ

令嬢へ片思いするメイドへ、さらに片思いする英雄。非対称三角関係が描き出す、政争感情大混迷ロマンス。  異国の英雄として知られる男、タスクは、王国の貴族令嬢、エリーザのバゼラード――護衛と愛人を兼ねる役職に就いた。エリーザは次期公爵の座を欲し、それに相応しい振る舞いをするべくバゼラードを求めていたのだ。しかしタスクの本当の目的は、過去に自分を助けたエリーザのメイド、ポピーへの想いを果たすことにあった。  公爵の座を得るべく、各地の貴族からの支持を取り付けていく中、事務的な対応に終止するポピーとの距離を詰めたタスクは、やがてポピーが主であるエリーザへ懸想していることを知ってしまう。他方で、ライバルであるヴィルナムとの争いでじりじりと追い詰められるエリーザは、心の支えとしてタスクの存在を求め始める。  致命的なミスにより公爵の座に就くことが一気に危うくなった夜、エリーザはタスクに迫り、一線を越えんとした。それを知ったポピーは、自らの道ならぬ恋が信用しかけたタスクにより破れたことを悟り、出奔。だが最終的には、エリーザを思いとどまらせたタスクが、ポピーを連れ戻す。告白もせずに諦めて逃げ出すのはやめろ、という言葉に、ポピーは奮起し、きっとエリーザを自らのものにしてみせると誓う。その過程でなし崩し的に行われたタスクからポピーへの告白は、ポピーにはまったく響かなかったが……  立ち直ったエリーザは逆転の一手を打ち、次期公爵の座へ内定する。それを覆さんとするヴィルナムは、腹心と自らのバゼラードを用いてエリーザから公爵となる意義を奪おうとするが、それも切り抜ける。  公爵の座についたエリーザだが、彼女は自らの未熟なるところをよく理解し、地位だけで得られるものなど高が知れていることを理解していた。エリーザはタスクとポピーに改めて助力を求め、二人は忠誠と、勝利を誓った。二つの片恋の結末は、未来に託される。

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カクヨム
カクヨム2026/04/10
  • 現在の作品公女と薔薇とバゼラード