あらすじ

何度死んでも生き返る能力を持つ剣客、王叙鶴。若き操霊術師・謝玄幽に興味を持たれた彼は、しつこくつきまとう謝玄幽に辟易しながらも「悪を討つ」ための旅を再開する。 ところが、復活の能力が弱まっていることを見抜かれて王叙鶴は謝玄幽と本格的に手を組むことになった。傀儡と主人という形で行動を共にする中で、王叙鶴は謝玄幽のたくらみと自身の命運に対峙することになる。 *** 【登場人物】 ・王叙鶴(ワン・シューフー) 流浪の剣客。死んでも生き返る異能を持ち、何百年という時間を生きてきた。「悪を討つ」ために長旅を続けてきたが、謝玄幽に絡まれたことで旅の様相が変わり始める。 ・謝玄幽(シエ・シュエンヨウ) 操霊術師の若者。墓の中で眠っていた王叙鶴に興味を持ち、復活してからしつこくつきまとう。何やら独自に企んでいることがあるようだが……。 ・老不殤(ラオ・ブーシャン) 謝玄幽の師匠。操霊術師の本拠地「陰霊城」の長老。 ・凛氷子(リン・ビンズ) 老不殤の傀儡。元は道士だったが、陰霊城でも指折りの悪鬼として老不殤に使役されている。 ・九幽冥仙(きゅうゆうめいせん) 冥府の使者。死後に登仙した尸解仙で、生前は道士だった。陽間に逃れた同胞を探して王叙鶴たちの前に現れる。 【用語】 ・操霊術(そうれいじゅつ) 死者の魂魄を意のままに操る術。生死の理を捻じ曲げることから邪道の法術とされ、使い手も姑息で他者を顧みない者が多い。 ・陰霊城(いんれいじょう) 操霊術師たちの修行の場。言うなれば聖地だが、術の特性上陰の気が強い山の中に建てられている。地獄に通じているとも言われており、術師たちの他にも彼らの傀儡がうごめく特異な街。 ・鬼(グイ) 幽霊やお化けを指す中国語。本作では主に幽霊の意で使う。 死に方や特性によって細分化され、役人として冥府で出仕している者もいる。 ・陽間、陰間 この世とあの世。様相にあまり差異はない。陰間は泰山府君によって支配されており、陽間と同じように統治されている。 *** 【電撃大賞用あらすじ】 王敘鶴は死ぬたびに時間が経てば蘇る異能を持っている。目覚めた彼が出会ったのは、死者を意のままに操る方術・操霊術を使う青年、謝玄幽だった。初めて目にした異能に謝玄幽は興奮し、王敘鶴につきまとうが、王敘鶴は操霊術師は信用ならないと謝玄幽をつっぱねる。だが、謝玄幽は王敘鶴の異能がもはや機能していないことに気がついた。復活の継続と彼が追い続ける怪物・黒怨煙との共闘をだしに謝玄幽は取引を持ちかけ、王敘鶴は彼の傀儡となって復活する。二人の作戦は功を奏し、長年害をなし続けた黒怨煙はついに誅伐される。悲願の成就とともに王敘鶴は命を落とすが、謝玄幽の傀儡として引き続き使役されていた。王敘鶴は今度は幽鬼として目覚め、謝玄幽について日々の修行や一門の任務をこなすことになる。 一方の謝玄幽はかつて兄と慕っていた青年、范辰明を生き返らせようと秘密裏に画策していた。一門の禁術とされる黒怨煙を消滅させたことをきっかけに、謝玄幽は彼の復活に黒怨煙を利用できるのではないかと考え始める。謝玄幽は手掛かりを求め、王敘鶴を連れて各地を巡るが途中で冥府の使者と遭遇した。使者は王敘鶴がただの人間でないことを示唆するが、王敘鶴は怪しすぎると取り合わない。二人は使者を振り切って帰還し、謝玄幽はこっそり持ち帰った書物から研究を続ける。やがて謝玄幽はついに鍵となる情報を手に入れる。謝玄幽は王敘鶴を元の体に閉じ込め、黒怨煙を利用して范辰明を復活させるが、術は失敗し、新たな黒怨煙が完成してしまう。 一方王敘鶴は気付くと川の中を船で流されていた。そこで冥府の使者と再会した王敘鶴は、そこが彼の魂魄の世界だと告げられる。再三に渡り人間でないと告げられ、さらにその記憶も思い出した。王敘鶴は謝玄幽の黒怨煙に飛び込み、彼の暴走を止めることに成功する。謝玄幽と范辰明も和解し、王敘鶴は冥府に戻る。 数ヶ月後の中元節、王敘鶴は謝玄幽と再会する。謝玄幽は操霊術の修行を辞め、道士として新たに修行を始めていた。王敘鶴は謝玄幽の成長に満足し、謝玄幽も王敘鶴が驚くような大物になってやると宣言する。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/04/10
  • 現在の作品幽明の英雄譚