あらすじ
人間は死ぬと、天空界に魂が辿り着き、人間界での行いにより行き先が選別される。「天国」か「地獄」か、それとも天空界での「労働」か。
シンシーは人間の運命を管理する「運命使」として天空界で働いていた。運命図をもとに、人生に試練や成功を与えたり、出会うべき人同士を引き付ける役目を担っている彼は、人間のお互いに思いやる力や、前に進む覚悟、試練に立ち向かう勇気などを見て、人間に対して強い憧れを持っていた。そうして、いつの日か「作命係」に行き、人間の運命である運命図を自分の手で作成したいと思っていた。
前課長の深見や同僚のエンビーに助けをもらいつつ、新しく着任した課長の遠野とも上手くやろうと、毎日努力を重ね、「運命使」として充実した毎日を送っていたシンシーだったが、昔からの夢である「作命係」になることを諦めることはできなかった。
そんな中、知り合いの伝手で作命係のエースと話す機会を設けたシンシーは、今まで考えていた作命係の仕事と初めて正面から向き合うことになる。エースとの会話により、本当になりたいものはなんなのか、答えを見つける事ができたシンシー。しかし、彼には実はある出生の秘密があった。
シンシーと同じ運命使であるエンビーは、人間に対して不快感でいっぱいだった。シンシーのことは気に入っているものの、どうして人間が好きなのかは理解できない。そんな中、ある夜にシンシーの出生の秘密を知ってしまう。
純真無垢で、周りへの愛に溢れた、まさに光を与えてくれたシンシーのために模索する毎日で、上司の深見とともに彼の幸せを望んだエンビー。一緒に奔走した相手もいなくなってしまうほどの長い月日をかけ、ようやく辿り着いた先に、エンビーはたった1人、究極の選択を迫られる。焦りと不安に囲まれた彼の目に、最後の光の救いが訪れる。エンビーは自分の中で混ざり合った感情を手放し、その場で感じた真っさらな気持ちで決断する。