あらすじ
【読者用あらすじ】
東京から離島の中学に転校した上原麻耶は、クラス委員の小川かなめと共に過ごすようになる。
しかし、母親が夜の仕事をしていることをクラスメイトに暴露され、喧嘩を買ったことでクラスが騒然としてしまう。孤立をよしとして同情を嫌がる麻耶だが、唯一追いかけてきたかなめの瞳には、憧れの色が浮かんでいた。
そんなある日、麻耶は海で水死体を見つけてしまい──。
※以下、電撃大賞応募用のネタバレありあらすじ。
【電撃大賞用あらすじ】
東京から離島の中学に転校した上原麻耶は、クラス委員の小川かなめと共に過ごすようになる。
シングルマザーである麻耶の母親・梢子は、昔から夜の仕事をしていた。母の仕事に、父を知らないことに嫌悪感と後ろめたさを感じ続けていたが、現在は適度な距離で彼女と暮らしているのだった。
しかし「上原さんのお母さんって風俗やってるんでしょ?」とクラスメイトから悪意ある暴露をされたことで、麻耶は露悪的な言葉で喧嘩を買い、教室は騒然としてしまう。
平穏な生活を諦める麻耶を、かなめだけが追いかけてきた。彼女の育ちの良さを節々に感じて苛立つ麻耶だが、かなめは純粋に憧れを伝えてくるのだった。
そんなある日、麻耶が海で見つけた水死体が、失踪したかなめたちのクラスメイト・桐花だと判明する。様子のおかしいかなめを問い詰めると、かつて桐花と付き合っていたこと、桐花に心中を持ちかけられ、死の間際に桐花を置いて逃げたことを告白される。他者がかなめの心に巣食うことに苛立った麻耶は、かなめを自分に溺れさせることで、桐花を忘れさせようと決めるのだった。
やがてかなめが自分のことを好きだと気づいた麻耶は、純真な彼女を日々揶揄って楽しむようになった。罰ゲームだと冗談で首筋を指し「キスして」というと、かなめに本当にキスされてしまう。麻耶は「売女の娘だから簡単に触って良いと思った?」と逆上するが、かなめは否定し、梢子からの愛を客観的に指摘し、「麻耶ちゃんは麻耶ちゃんだよ」と伝える。麻耶の卑屈さは徐々に溶かされていく。
なおも度々桐花の記憶に苛まれ続けるかなめに対し、麻耶は支配的に可愛がり続けるのだった。