あらすじ
二十二歳の時、美紅と出会った。
守りたいと思ったのは、彼女が初めてだった。
穏やかな時間だった。
このまま、何も変わらずに続いていくのだと思っていた。
――あの日までは。
彼女の変化に気づいたとき、
不思議と、感情は静かだった。
責めることも、問い詰めることもしなかった。
ただ――
ある考えだけが、残った。
それからの時間は、穏やかに過ぎていった。
結婚して、子供が生まれて、
日常は、何事もなかったかのように続いていく。
彼女は、幸せそうだった。
だから、待った。
長い時間をかけて。
そして――
その日が来る。
隣で笑う彼女を見て、思う。
――もう、終われる。
――同じ物語を、別の視点から。