あらすじ
「この日誌は、業務日誌ではありません」
Aランクパーティ『蒼雷』から追放された鑑定士アキラ。剣も魔法も使えない。できるのは、鑑定だけ。報酬は最低、評価は「役立たず」。それでも三年間、毎晩書き続けた業務日誌があった。
罠の発見、敵の弱点解析、装備の劣化診断——そして、仲間の体調を気遣い、気づかれないように守り続けた記録。
ギルド労働審判を担当するのは、労務官リーゼ。かつて奴隷市場で登録番号だけで呼ばれ、名前すら聞かれなかった過去を持つ彼女は、日誌を読み進めるうちに気づく。この記録は、途中から証拠であることをやめている。これは祈りだ、と。
見えない仕事に、正当な対価を。聞かれなかった名前に、声を。
法に救われた少女が、救う側に回る。異世界リーガルドラマ、開廷。
◆本作は『ギルド労務官リーゼの事件簿』Episode 1です。
▶ Episode 0『その善意、人身売買につき』→ https://ncode.syosetu.com/n0248ma/
▶ Episode 0.5『役立たず鑑定士の業務日誌』→ https://ncode.syosetu.com/n0742ma/
※前日譚を読まなくても本作だけで楽しめます。読むとリーゼの過去が分かります。