あらすじ

【あらすじ】  世界は縦に重なり、底なしに続く多層構造――人々はそれを《アビス》と呼んだ。最深部にはあらゆる願いを叶える楽園があるとされ、多くの探索者たちが命を賭して深淵へ挑んでいる。  ルクスもまた、願いを胸にアビスへ降りた探索者である。だが、無理な降下によって妖精の相棒スピカを異形に至る病〈深淵病〉に侵してしまう。ルクス自身も同じ病に侵されながら、スピカを救う方法を求めて奈落の街へ辿り着く。そこで見つかった唯一の手がかりは、水都アクベスにいるエルフ、ヴィーナの存在だった。  ルクスは彼女を頼って街へ向かう。だが、ルクスの正体はかつてエルフの村を滅ぼした大罪人〈エルフ狩り〉であり、ガーディアンから追われる身でもあった。一方、アクベスでは水源に起因する奇病によって住民が衰弱しており、ヴィーナは水の精霊の力で人々を癒やしながら街を支えていた。二人は出会い、スピカを救うため協力する。だが、街の水を巡る問題の裏で、ガーディアンと盗掘団が結託し、水源を利用して人々を支配していた事実が明らかになる。  水の枯渇を引き金に街は混乱へと陥り、英雄と讃えられていた者たちの欺瞞が暴かれていく。ヴィーナは街を守るために立ち続け、ルクスもまた自らの罪と向き合いながら、仲間の想いを受け取って戦うことを選ぶ。重力を操る異能の真価を解き放ったルクスは、激戦の末に敵を打ち破り、街を支配から解放する。さらに人々から託された力によって、ルクスとスピカは病から救われる。  しかし、事件の真相はすぐに歪められる。街を救ったはずの事実は伏せられ、ルクスはなお指名手配犯として追われる身のままだった。ガーディアンの増援が街を包囲する中、住民たちは密かに彼らの逃走を助けるために行動する。  すべてを背負ったまま、ルクスは下の世界へ旅立とうとする。そこにヴィーナが現れ、ルクスとともに冒険することを選ぶ。それぞれの願いを叶えるため、さらにアビスの奥深くへ。

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カクヨム2026/04/10
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