あらすじ
私、飯田千尋には、誰にも言えない想いがある。
それは、婚約者 齊加亨の妹、優香への恋心だった。
叶うはずのない気持ちだと分かっている。
だから私は、その想いを押し殺し、亨との結婚という「正しい未来」を受け入る。
私、齊加優香は飯田千尋に惹かれている。
千尋さんは私にもすごく優しい。
でも、それは婚約者の妹だから。
千尋さんは、兄と心から愛し合っている……。
だから私は、この感情を決して口にしないと決めている。
俺、齊加亨は、飯田千尋を心から愛している。
だけど、俺は知っている。
千尋と優香が互いを想っていることを。
俺は妹の優香の幸せも望んでいる。
だから俺は決めたんだ。
千尋と結婚し、その後で二人を自由にする。
そうすれば愛する二人を守れる……はずだ。
――相手を想う優しさで繋がった三人は、誰も本当の気持ちを口にしない。
これは、誰もが本心を隠し、静かに壊れていく愛の物語。
そして、やがてそれぞれの本当の想いに辿り着く、恋の物語。