あらすじ
二〇三九年、日本。先進技術恐怖戦争後の管理社会で、大学生・葛野塔矢は、異能者「異外者(イレギュラー)」を秘密裏に始末する非合法組織『駒』の一員として、人知れず人を殺していた。だが任務の最中、怪人アラハバキが渋谷に出現し、圧倒的な力で異外者の存在を白日の下に晒す。秘匿は崩れ、塔矢の信じていた「平和のための正義」は揺らぎ始める。
さらに『駒』はアラハバキ抹殺のため、民間人を巻き込む大量虐殺すら辞さない狂気へと傾いていく。塔矢は組織に見切りをつけ、政府直属の異外者対策組織へ身を寄せるが、そこにもまた、差別、収容、人体実験を正当化するもう一つの偽りの正義があった。
秩序を壊そうとするアラハバキ。秩序の名で異常を踏み潰す『駒』と異総対。その狭間で、塔矢は理性と実務を担う少女・井坂マリアと出会い、二つの正義が共に腐っていることを知る。
やがて全てが崩壊した果てに、塔矢はアラハバキ、マリアと手を組み、どの陣営にも属さない第三の立場を選び直す。これは、違法者《iLLLegularS》たちが、世界に抗うための新たな正義を名乗るまでの物語である。