あらすじ

眠れない夜が続いていた。  会社での疲れを抱え、妻・美幸との間にいつからか漂うようになった微妙な距離感。  立花浩介は答えのない夜を持て余して、気づけば毎晩こっそりと家を抜け出すようになっていた。  行き先は、三丁目の角。コンクリートの壁に半分埋まるように立つ、古びたうどんの自動販売機。  硬貨を入れ、ボタンを押す。ガコン、という音とともに現れる熱いうどん。  ただそれだけのために、浩介は深夜の街を歩く。  しかしその自販機には、浩介だけが来るわけではなかった。  両親の喧嘩から逃げ出してきた小学生の女の子。  リストラを告げた翌日に自分も職を失ったスーツ姿の男。  息子と疎遠になった老人。  故郷を離れる決意をしたばかりの若い女性。  誰もが深夜に、誰かには言えない何かを抱えて、ここへやってくる。

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エブリスタ
エブリスタ2026/04/08
  • 現在の作品深夜、三丁目の角で