あらすじ
『ネトゲの浮気はノーカウント?』
ログインすれば
あなたは“英雄”で
私はただの回復役だった
あなたの傷を癒して
あなたの勝利を支えて
それが、愛だと思っていた
だけど――
あなたが囁いていたのは
私じゃない誰かの名前
ヘッドセットの向こうで
軽くなる言葉
重くなる現実
「たかがゲームだろ?」
ええ、そうね
たかがデータ
たかがアバター
たかが仮想の約束
でも
その“たかが”の中で
あなたは私を裏切り
その“たかが”のために
私たちの現実を削った
カードの明細は嘘をつかない
減っていく残高も
静かに泣く夜も
すべて
ちゃんと“記録”されている
ゲームには
ログが残るでしょう?
だったら現実にも
ログを残しましょう
あなたの選択
あなたの浪費
あなたの裏切り
すべて
カウントしてあげる
「浮気じゃない」なんて
便利な言葉は
現実では通用しないの
だってここは
リセットも
リスポーンもない場所だから
あなたが失うのは
データじゃない
信用で
時間で
そして――人生
ログアウトするのは
私のほう
でもこれは敗北じゃない
新しいセーブデータを
自分で作るだけ
ねえ
「たかがゲーム」だったんでしょう?
だったらどうして
あなたの人生は
こんなにも簡単に
全ロスしたの?