あらすじ

「お前の赤は、下品だ」 高校の美術室。 冷徹なまでに完璧な風景画を描く先輩は、決して「赤色」を使わない。 そして「夕焼け」と「人間」を、汚いものを見るかのように拒絶していた。 そんな彼の前に現れたのは、デッサン崩壊、パッション全振りの後輩・宮本。 彼女がキャンバスに叩きつけたのは、瑞々しく、暴力的で、けれど温かい、ただの絵の具の「赤」だった。 「先輩の絵は、冷たいです」 「……お前に何がわかる」 ぶつかり合う二人の色彩。 完璧主義の仮面の下で、血を流し続けている先輩。 その呪縛を解くのは、正論でも技術でもなく、宮本がぶちまけるデタラメな情熱だった。 これは、色のない世界に囚われた天才が、一人の少女の「不完全な赤」によって、再び人間を描き出すまでの物語。

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カクヨム
カクヨム2026/04/09
  • 現在の作品美術部の天才先輩は夕焼けを描けない ──デタラメな後輩が叩きつけた、赤色のパッション