あらすじ
『霊組崩壊』という現象により、生物が『混沌』なる不定形の異形と化してしまう世界。
勤め先を追われた幻術師の少年キアランは、野良のパーティへ混ざり、大金が懸かった霊組崩壊の調査任務へ挑む。
唯一の同年代だった治癒師フィオナを含む仲間が全滅する中、ひとり生き残るキアラン。魔神と称される最強の半魔のモリアと、彼女が所属する戦闘部隊『混沌殺し』に助けられ、半ば強引にモリアの下僕となる。
王都に戻ったキアランは演技や話術を駆使して国のペテンを暴き、報酬を勝ち取るも、代わりに霊組崩壊の鎮静化を命じられ、現場へ舞い戻ることに。
そんな中、モリアはキアランに対し異様な独占欲を見せていく。混沌殺しの一員であるケルティの術により、モリアの精神が揺さぶられ、彼女を最強たらしめている『永劫霊結』という秘法が崩されかけているためだった。
危うさを抱えつつ、現場へ向かう一行。そこでは混沌と化したフィオナが、過剰な治癒によって数多の生物を魔物として蘇らせていた。
混沌フィオナの治癒力を前に、攻めきれず意固地になるモリア。冷静さを欠く彼女を救うため、キアランは命を賭してケルティの術を解き、元凶との交渉へ。
ケルティから打倒フィオナの鍵を得る一方、すべての真実を知らされるキアラン。彼の人生を含む多くの出来事は、モリアを殺し世界のバランスを保つために仕組まれた策謀だった。
ケルティに精神を掌握され、モリアを騙さなければいけなくなるキアラン。だが、彼は主人と世界を両立させる抜け道に気づき、モリアと心中するフリをしてケルティの裏をかく。混沌フィオナを倒し、ケルティをも出し抜きながら生き残る二人。
やがてキアランは、敵対の必要がなくなったケルティを部隊へ引き戻す橋渡しを務め、モリアと決して離れない主従関係を誓いながら、混沌殺しの一員として新たな旅へ向かうのだった。