あらすじ
オレの名前はラクル。自由に風の吹くまま気の向くままに旅する旅人だ。
現在は、偶然にも再会した同郷の魔道士のエリティアを相方に旅をしている。
──ある日のこと。数日前に捕縛に協力した野盗の謝礼金を貰いに憲兵の駐屯所に行くと、憲兵から野盗のアジトに捕まっていた野盗に攫われた奴隷たちを奴隷商の館まで護送してほしいと依頼された。
ま、別に急ぐ旅路でもないし、その依頼を引き受けたワケだが──
奴隷商の館に向かう馬車の御者台にて、旅の相方のエリティアが、
「あたしもそろそろ、歴史にその名を遺す魔道士の一歩として、弟子がほしいのよね♪」
と、言いだした。
正直、オレにはどうでもいい事なので、
「いいんじゃねーの」
と、テキトーに返したわけなんだ。
すると、何を思ったのかエリティアは、
「──じゃあじゃあ、奴隷買って♪ ね、買って♪」
耳を疑う言葉を吐きやがった。根なし草のその日暮らしの旅人が奴隷を持つとか、「アホか!」と彼女に言ってやったが、エリティアはいい歳して駄々を捏ねやがった。
──で、渋々ながらも仕方なく、仕方なくだぞ、オレは奴隷を買ったワケなのだが、なんと、奴隷商が、
「──こちら、サービスになります。」
と、曰い、ヘンな奴隷を押し付けてきやがった。
当然、オレは、
「は? 奴隷を一人養うだけでもいっぱいいっぱいなのに、もう一人養うとか無理!」
拒否したが、なんやかんやと紆余曲折の末に、押し付けられてしまったのだった────