あらすじ
未来日本。中央政府は瓦解し、地方国家間の争いは、強化外骨格を纏った力士による超重量格闘技「からくり相撲」で決する時代。
かつて広島国に「雷吼(らいこう)」という天才力士がいた。だが、西日本大会での凄惨な事故により再起不能の怪我を負い、彼は土俵を去る。十二年後、彼は「呼び出し」の織部航として、静かに土俵を掃き、他者の名を呼び上げる日々を送っていた。
しかし、平和は突如として破られる。西の雄・大阪国が、衰退した広島国に対し事実上の吸収合併を突きつけてきたのだ。猶予は一ヶ月。広島に残された唯一の希望は、天才技術者・有島燈子が七年の歳月を費やして開発した新型機『雷吼』のみ。
「もう一度、あの景色を見せてくれ」
親方の涙、技術者の執念。そして、誰よりも土俵を愛し、誰よりも再起の恐怖に震える航。
かつての古傷と「壊れる恐怖」を抱えたまま、彼は再び鉄の面を被る。
狙うは、潤沢な資産を使って全国から力士を引き抜いて戦力補強をしている東京府、そして圧倒的破壊力の大阪国。
広島の造船技術が生んだ「アナログの剛腕」と、伝説の秘技『合掌捻り』が、鋼鉄の土俵に奇跡を叩きつける!
水前寺鯉太郎のカクヨム版からくりスポーツシリーズ第3弾