あらすじ

1945年、早春。欧州戦線最末期の東欧。 故郷スイスを抜け出してきたカメラマン志望の青年カールは、雪に閉ざされた森で正体不明の狙撃兵たちに拾われる。 彼らは名前を捨て、ただ一つの呼び名だけで呼ばれる存在だった。 その名は――『アン・オーエン』 それは、プロパガンダ放送で語られる“伝説の英雄”の名。 美辞麗句で飾られた、勝利と栄光の“象徴(イコン)”。 だが、その部隊の中に英雄は「存在しない」。 そこにいたのは―― 家族を奪われた者 故郷を焼かれた者 復讐に取り憑かれた者 戦場から抜け出せぬ者 若く純粋すぎた者 狂気を信じ疑わぬ者 英雄(記号)とは誰か。 神話(プロパガンダ)とは何か。 青い理想と愛用のカメラだけを抱え戦場へ来た青年は、 やがて“神話”の内側に足を踏み入れていく。 これは、歴史の狭間の中で、 静かに消えてゆく者たちの記録。

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カクヨム
カクヨム2026/04/09
  • 現在の作品アン・オーエンは彼女なのか?