あらすじ

「その令嬢と婚姻を結べば、王国は滅ぶ」——占師の言葉ひとつで、私の処刑は決まった。 王子殿下の判断は正しい。数百万の命と私一人。恨む気にもなれなかった。 けれど夜明け前、処刑を任された騎士・ヴェルトは私を牢から連れ出した。理由も告げずに。 山奥の小屋で始まった静かな二人暮らし。林檎の甘さ、焚き火の温もり、笑った顔。気づけば私は、幸せという言葉を思い出していた。 ——それが罪だと、知っていたのに。 私に課された呪いの本質は、不幸ではない。幸福を満たしてから、それと等しい絶望を与えること。 器が満ちるほど、砕けたときの音は大きくなる。 「分かっています」と彼は言った。それでも花を摘んできた。それでも笑わせようとした。それでも、隣に座った。 愛は救いではなかった。呪いを加速させるものだった。それでも私は——手を、離せなかった。

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小説を読もう2026/04/09
  • 現在の作品呪われた公爵令嬢は、騎士に幸せにされ続ける