あらすじ

会社を休職し、何もできずにいた三十歳の男。 姉に頼まれて訪れた区民農園で、彼は一人の女性と出会う。 麦わら帽子の大学生・里美。 彼女は野菜のことをよく知っていて、まっすぐで、どこか不器用だった。 土を触り、食べて、話す。 その時間だけが、彼を現実につなぎ止めていた。 だが―― 「そんな若い子、見たことないよ」 周囲の誰も、彼女の存在を知らない。 あの味噌汁のぬくもりも、 雨の日の会話も、 すべては幻だったのか。 それでも確かに残ったのは、 生きようとする気持ちだった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/04/09
  • 現在の作品夏の味噌汁