あらすじ
「予知夢」という名の異端の呪いを持つアークランド王国の王女、リゼット。
彼女を忌み嫌う国の中で、唯一、記憶を失った守護騎士ディオンだけは彼女の傍にあり続けた。
「貴女が視る絶望は、すべて私が斬り伏せる」
五年前、名前すら忘れていた自分を拾い、光を与えてくれたリゼットはディオンのすべてだった。
しかし、彼女が視た「毒殺の予知」が、穏やかな日々を血の色に染め変える。
陰謀の黒幕として立ちはだかったのは、ディオンが父のごとく敬愛した騎士団長アルフレッド。
「王国の安定という大義のため、王女には死んでもらう」
かつての師が掲げる正義は、リゼットの存在そのものを否定するものだった。
記憶を失った騎士に、守るべき「過去」などない。
あるのは、ただ一人、震える王女の手を握りしめる「今」だけ。
師を裏切り、国を敵に回し、ディオンは地下深くの禁域へと剣を振るう。
たとえ、その先に待つのが「魔法騎士」という名の絶望であっても。
一途な騎士の狂気にも似た愛が、呪われた未来を「希望」へと書き換える。
記憶を捨て、愛を獲る――至高の王道ロマンチック・ファンタジー、開幕!