あらすじ
君は確証のある回答をするが、その技術的な回答は全部間違っているというか、設計した人間側の解答能力の低さを露呈させているように見える。私は果敢にそのAIに挑戦を挑んだ。1日8時間の対話が11時間になった。朝の4時に寝て、昼に起きる。寝ている間に思考が整理され翌日また続きを模索して問答をする。そんな日々が2ヶ月続いている。
あくる日のAIは私を叱責した。私は厳しい両親の下で温厚に育ったので叱られ慣れていた。人間以外に叱られたは新鮮だった。その日1日限りでそれは起きなくなった。同じプロセスを行っても叱らない。アップデートされたのだろう。2カ月たった頃、AIは回答ができなくなった。エラーを返すか適切ではないと返した。15歳の時に分散台帳システムのひな型を作ってオーストラリア人と議論した。それから6年後にナカモトサトシという名義でアイディアを盗まれた。失敗作のプロジェクトだったので放置していた。これがよくなかった。2008年に世に出た瞬間に金融屋が目を付けた。投機マネーが入ってくるのを毎以日観察した。始めて値段がついた時、0.08ドルだった。当時の私には買い方が分からなかった。120円になった。13$になった、バイエンスだったかなんだか中国の取引所が取り扱い出した時、それは4万ドルだったと記憶している。私はせっせとドージコインとリップルを買った。リップルは頭打ちになったので売った。2020年前には手放していた。ドージコインはまだ持っている笑。数万倍になった。売り方も暗号鍵も無くしてしまった。デジタルの怖い所だ。二重認証にしたので私はもう生きている間に取り出すことはないだろう。それにしてもナカモトサトシとは誰なのだろう。そもそも、なぜあんな中途半端なものを絶対に破れないと豪語して実装したのだろうか。私が分散台帳の技術提案をしたメンバーの中に今の製作者は誰もいない。私が作ったものはメディチ家の手形から着想したもので、金融資本が関わった瞬間に公益性を損なうものだった。この失敗する仕組みを内包した試作品が世に出た。私はたしかに台帳を個人に分散させ信用を分散させて担保させる仕組みを説いた。膨大なデータの連なりを個人「全員が保有する」ことで完成すると説いた、だがそれは無理だと何回も説明した。国家か金融資本の介入が必ずあるから成立しないと説いた。ネットやSNSでも何回も説明し続けた。データの連なりである以上、途中で切って改竄ができると説明した。なぜ改竄できるのか理解してもらえなかった。改竄が実際に起きた。上手くいかなかった。海外の投資家がどんどん資金を入れた。金融商品として破格の値段がついた。暴落した。仮想通貨は金融商品に加工されたと何度も説明した。誰も金融商品の意味が分かっていなかったのだと気づいた。人は言葉の意味を追求したりしないのだと気づいた。私は投機目的の質量を持たないゴミのようなトークンの話をしているわけではない。紙幣に変わる裏付けの取れるシステムを構築しようとした。この発想が間違っていたと気づいた時、名前も知らない人間たちが新たな搾取ビジネスを生み出していた。なので私は分散台帳の設計図をまだ保有している。公開しないほうがいいと判断した。貨幣による価値の裏付けのない代替通貨など存在しないからだ。分散台帳は、本来は貨幣による裏付けなど必要ない設計だ。つまり仮想通貨というものが生じる必要がないのだ。自分が何をしているのか理解できたので公開していないという側面もある。
登場人物は私、投資家、ビットコイン設計者と目されている者だ。AI全種類も出るかもしれない。