あらすじ
仕事も家族も失い、すべてに絶望した男。
冬の雨の中、あてもなく歩き続けた先で、奇妙な「五叉路」に迷い込む。
そこに立っていたのは、黒い外套の老人と、足元に置かれた不気味な包み。
「……どっちに行っても、これは置いていけねぇなぁ」
気づいた時には、男は“それ”に触れてしまっていた。
それ以来、背後に増えていく気配。
どこへ行っても消えない重さ。
そして理解する――
あの辻は、
誰かの“捨てられなかったもの”を、別の誰かに渡す場所だったと。
深夜の交差点で、もし声をかけられても、
決して振り向いてはいけない。