あらすじ
「この瞬間を、記録に残したいんだ」
母・佳子と息子・駿平。二人の間に流れる石鹸の香りと背徳の空気は、スマートフォンのレンズを通して無機質なデータへと姿を変えた。
ほんの少しの承認欲求と、誰かにこの禁断の行為の「特別」を自慢したいという幼い欲望。それがネットの暗い海に放たれた瞬間、愛は「娯楽」へと成り下がった。
増殖し続けるミラーサイト、深夜のチャイム、そして玄関先に立つ見知らぬ人影。
二人が最後に見たのは、愛の結末か、それとも一生消えることのない呪いか。デジタル時代が生んだ、あまりに残酷な代償の物語。