あらすじ
「お前は、この世界に必要のない人間だ」
身に覚えのない罪で断頭台に送られた聖女エララ。彼女が次に目を覚ましたとき、そこは自分を処刑した宿敵、帝国の「無能」と蔑まれる皇太子アラリックの指先だった。
魂を宿す魔道具《囁く指輪》へと転生した彼女に見えたのは、暗殺と廃嫡の危機が刻一刻と迫る、アラリックの凄惨な「死の運命」のビジョン。
「聞こえるかしら、無能な皇太子様。死にたくなければ、私の言う通りになさい」
自分を殺した帝国を内側から作り変えるため、エララはかつての敵であるアラリックと、誰にも知られてはならない秘密の共生関係を結ぶ。
聖女の超常的な知略と魔力、そして皇太子の秘められた資質。二人が重なるとき、帝国を蝕む腐敗と闇を穿ち、断頭台から始まる至高の逆転劇が幕を開ける。