あらすじ

ぱんでむの接客・感情部門リーダー、妄執ちゃんの業務は明快だ。——客を逃がさないこと。 毎朝、業務端末には十七件、二十三件と指名通知が積み上がる。フロアに立てば全員がダブルチーズバーガーを頼み、全員が「また来ます」と言って南の出口から出ていく。個室の壁には七百万件の写真。深夜、壁から声がする。妄執ちゃんはIDで識別して「おやすみなさい」と言って眠る。いつものことだ。 問題は一つだけある。 退店した客が、外のカメラに一人も映らない。どこにも。 でも翌朝、指名が来る。また来る。増える。 「退店記録は正常ですわ」と妄執ちゃんは言う。 それは本当のことだ。嘘じゃない。ただ——写真の下に、ずっと前から書いてある言葉がある。 「居場所はここですわ」 客が初めてその言葉を口にするより、ずっと前から。

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小説を読もう2026/03/18
  • 現在の作品このバーガーを食べたなら、あなたはもう帰れませんわ。 〜万魔殿(ぱんでむ)の監禁クルー、本日も全観測者を追跡中(逃げ場なし)です〜