あらすじ
(コンテスト用のため、ネタバレありです)
次期領主として、誰よりも領民を思い、努力してきた公爵令嬢リリアン(10歳)。
しかし、授かったのは「土いじり」という最弱スキルだった。リリアンは伝説のスキルを得た義弟に全てを奪われ、辺境の砂漠へと追放される。
絶望の淵で、リリアンは前世の記憶を取り戻す。彼女は、現代日本で資源管理や人材管理を極めた「元・社会インフラ設計の研究者」だった。
「個人の才能(スキル)に依存した国家はいずれ破綻する」
――前世の知識と「土いじり」スキルを掛け合わせたリリアンは、砂漠の地下から水脈を引き当てる。
「外れスキル」と社会から弾き出された難民たちの砂漠の集落は、少しずつ緑へ、そして黄金の麦畑へと変わっていく。
辺境はいつしか、笑顔の絶えない自由区へと発展する。
そんなある日、リリアンは、自由区を訪れていた美青年・カイと知り合う。
カイの「呪い」とされた、「感覚過敏」や「人の気持ちが分からない」という特性について、リリアンだけが前世の日本の「アスペルガー症候群/自閉症スペクトラム」という知識で、理解できた。
長年の孤独を癒やされたカイは、リリアンに好意を抱く。
スキル至上主義を掲げ、リリアンの築いた「システム」を恐れる黒幕・帝国教会との戦いに、カイは協力する。
一方、リリアンを追放した公爵家は没落し、リリアンに助けを求めてくる。リリアンは、自治区に有利になるよう、公爵家の申し出を利用した。
追放から7年後、見事なオアシス都市を築き上げたリリアンに、カイは自らがこの国の皇帝であると明かす。
自由区を「臨時首都」としてまでリリアンとの結婚を望む皇帝に対し、リリアンに10年来の初恋を捧げる補佐官アッシュが激しく対立。
そんな中、アッシュが実は隣国の王子であったことが発覚し――。
どん底から這い上がった令嬢が、アスペルガー皇帝の溺愛を受けながら、仲間と共に温かい国を創り上げる。痛快・辺境オアシスファンタジー!