あらすじ
時は太正三十年。
田舎から出てきた少年、御厨小鞠は出版社『文楽社』に勤める若者だ。
彼はある日、上司の朝凪宗一からとある作家の原稿を回収することを頼まれる。作家の名は椿凛世。怪奇・幻想・惨劇といったものを主題とする作品を書き、一部の界隈から熱狂的支持を得ているそうなのだが、締め切りをまったく守ろうとしないことで編集部を悩ませていた。
しかし、小鞠が対面した彼は幽霊や化け物の住まう屋敷に住むという変わった人物で、美人だが飄々とした性格でふざけた言動ばかりする奇妙な性格をしていた。
どれだけ小鞠が催促しても書く気が無さそうなのは、なんでも、彼の書く小説はすべて実体験に基づくものであると言い、今回は経験を得られなかったので出来上がらないのだと。
そこで小鞠は彼になんとしてでも原稿を書かせるため、自分が悩まされている怪奇現象を椿に解決してもらおうと考えた。
怪異を信じない小鞠には、彼がそんなことできるわけが無いと半信半疑だったが……。
*なにかと不運な苦労人系少年×顔だけは良い自由人な小説家なコンビが怪異にまつわるあれそれを解決するお話です