あらすじ
三十五歳、無職。ブラック企業に三年間こき使われ、不当解雇された神楽凪には、今や何もなかった。
夜明け前、自宅の蔵に現れた謎のダンジョン。喋る黒猫・イゾルデに引き込まれるまま潜った先で、凪は覚醒した。魔神スサノオの末裔として。レベル1024・種族「魔神」として。
若返り、規格外の力を手に入れた凪が選んだ道は——正体を隠しながらの「配信活動」と「深層素材の売却」だった。黒猫ちゃんねるは瞬く間に登録者数百万人を突破。アビスゲートのオークションでは数億円の落札が相次ぐ。目標はただ一つ、「悠々自適な早期引退」。
しかし世界は凪を放っておかない。新貴族による国家乗っ取り計画、ダンジョン庁の腐敗、スタンピード、誘拐——巻き込まれるたびに、凪は「静かに怒り」「見て見ぬふりをしない」。
理不尽に奪われた三年間。その答えが、ここから始まる。