あらすじ

ある日、祖母にもらったのは、もう使えない古い一万円札だった。 「昔は『円』が世界で一番強かったんだよ」と語る祖母。 けれどその話は、単なる景気の思い出では終わらない。 紙の金が消え、すべてが数字で管理される時代。 欲しいものを見ないように生きる母。 未来を信じきれない僕。 そして、かつて希望に心弾ませていた祖母。 一枚の紙幣がつなぐのはお金の価値ではなく、時代ごとの希望のかたち。静かな会話のなかで、少年がほんの少しだけ進路をずらす、近未来の掌編。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/03/18
  • 現在の作品円