あらすじ
「理解は、侮辱だ」
如月京子、19歳。大学生活という名の「擬態」に失敗し、日の出町のボロアパートに沈殿した塵茶(じんかい)。
私はあの日、春日神社の神様に祈った。
「普通」を願った対価として、神様は私の「感情の半分」と「左足の黒い靴下」を召し上がった。
残されたのは、冷めきった合理性と、右の耳に履かせた「片方の靴下」だけ。
部屋に溢れるのはバクテリアの代謝音と、宇宙から届く不条理なノイズ。
私はスマホを構え、録画ボタンを押す。
映っているのは京子ではない。感情を後回しにした怪物、へ
ッペ忽必烈だ。
目的は一つ。
突如として裏山に現れたダンジョンへ潜り、神に奪われた「私の半分」一ーすなわち、片方だけの靴下を奪還すること。
三億円の噴霧器で世界を除菌し、屁理屈という名の聖域で魔物を塵にする。
これは、一人の引きこもりが世界を終わらせるための、極め
て個人的で最狂な記録。
ーースキも、レビューも、理解もいらない。
ただ、私の「半分」を返せ。