あらすじ
幼少期。
私の家には、暴君がいた。
父は酒に酔って、母に暴力を振るっていた。
私は、そんな母の味方だった。
両親の離婚後、やっと平和が訪れたかに見えた。
だが、本当の悪夢はこれからだった。
意外なバイタリティを見せて、シングルマザーとして子育てと仕事を両立する母。
世間体を気にする彼女は、私への束縛を強めていく。
あるとき、急に転機が訪れる。
母は料理家として、テレビのスターになったのだ。
私は母の道具として扱われるのに嫌気が差し、北海道の大学に進む。
やっと自由を手に入れたのも束の間、意外な落とし穴があった。
それは食。
なぜか私には、料理の才能がなかったのだ。
あるとき、スキーで怪我をしてしまう。
そんな私を心配して、狂乱的になる母。
大丈夫だよ、心配しないで。
必死に母を宥める私。
降りしきる雪の中、私は安心して眠りにつくのであったが……。