あらすじ
『精神界(エーラ)の人間は三百年で蘇る』
この物語は、それが精神界の輪廻とされている世界を舞台としている。
『輪廻三百年の法則』は、仮に災厄をもたらした存在だとしても当てはまるという。
三百年前、"ライラの怒り"と呼ばれる精神界での精霊暴発があり、その余波は物質界(人間世界)に致命的な打撃を与えた。
ライラという少女が引き起こしたその災厄によって、古代文明は一夜のうちに滅んだと言われている。
当時、生き残った人々は過酷な環境を避けて森の中に住み、協力し合って細々と生きながらえていた。
しかしある時、多くなりすぎた精霊たちが不自然にねじ曲がり、森の生物に入り込んで巨大化した化け物——精獣となった。
森の木々も汚染され、毒々しい銀色の光を放ち始めた。その森に住む生き物も汚染されて精獣となり、人間が住む場所を奪っていった。
逃れるように荒野に移り住んだ人間たちは、過酷な環境で知恵を出し合い、苦難を乗り越えていた。
その頃の人々にとって、心の拠り所となったのがハーバス教と呼ばれる宗教だった。
彼らは民と共に神に祈り、民と共に生活をした。その中で、人々の怨嗟の声を聞くことになる。
「精霊の暴発さえなければ……」
それにより、ハーバス教は『余剰精霊=悪』という教義を持つことになる。そしてライラを諸悪の根源と定め、人々の痛みに寄り添った。
時を同じくして、人々に精獣を倒す効率の良い方法として『魔法』と呼ばれる技術が紹介された。
ハーバス教はそれを支持し、難しい理論、術式ながらも、魔法学校などを通して使える者が少しずつ増え、一般の人々の間にも定着していった。
ハーバス教は言う。
精獣を斬るための剣。
打ち砕くための矛。
消すための魔法。
それらは、神が人間に授けた慈悲であると。
"ライラの怒り"から三百年。
精神界の存在が蘇ると言われる年。
シュパイン国にある小さな街——チカタホから真実を求める旅に出た大剣を持つ少女戦士エレナが、ライラを名乗る不思議な少女と出会うことで世界が動き始める。
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この作品は物語投稿サイトTALESにて「世界を破壊した名の少女~三百年の旅路~」というタイトルで創作したもののリライト版です。