あらすじ
東京下町の古びた整備場
「佐竹モータース」
そこにいるのは――
口が悪くて、愛想ゼロのバイク職人。
佐竹利彦。
「うるせぇな。黙って押してこい」
だがこの男、バイクに触れただけで故障を見抜く。
ある日、壊れたNSR250を押した高校生が店に飛び込んできた。利彦はエンジンを一度触り、舌打ちして言う。
「……キャブ詰まりだな」
そして――
10分で修理完了。
その様子を高校生がこっそりTikTokに投稿した。
「この整備士、触っただけでバイク直す」
再生数
1万 → 10万 → 100万
コメント欄は大騒ぎ。
「何この職人」
「口悪いのに神技術」
「漫画みたいな人いるんだ」
「この店どこ?」
気づけば、シャッター半開きの整備場に
客が集まり始める。
そして同じ日――
店に現れたのは
離婚して戻ってきた幼馴染・竹野裕未。
「……少し、ここにいてもいい?」
元ヤン整備士
シングルマザー
バズを起こす高校生
懐いてくる5歳の女の子
油の匂いと、錆びたエンジン音の中で、止まっていた人生が動き出す。
これは――
SNSが見つけてしまった
“本物の職人”の物語。