あらすじ
飲み会帰り、友人とのふざけ半分の悪ノリで、QR決済アプリを人の顔に向けて“読み込む”遊びをした。
すると画面には、知らない名前と「支援済み」という不気味な表示が現れる。
翌日、見覚えのない相手からの入金、意味深な電話、そして家族にまで及ぶ“照合”。
それは単なるアプリのバグではなく、過去に困窮した家庭の情報が、形を変えて今もどこかで利用され続けている痕跡だった。
軽い冗談のつもりだった行為が、封じられていたはずの名簿と、日本社会の底に沈んだ暗い仕組みを呼び覚ましてしまう。
読み込んだのは友達のはずだった。
けれど本当に“読まれて”いたのは、こちらの方だったのかもしれない。