あらすじ

「お前といても何も面白くない」——婚約者にそう言い捨てられてから三年。会社では空気のような存在、華がないと言われ続けてきた柊真冬の唯一の居場所は、築三十年の古いアパートの一室だった。けれど誰も知らない。彼女が匿名で綴るブログに十万人のフォロワーがいることを。言葉だけが、彼女の武器だということを。ある雨の夜、壁越しに聞こえてきたのは、隣人のすすり泣く声。顔も名前も知らない。でも、その声には何度も救われてきた。思い切って差し入れたココアと、たった一言の手紙。それが全ての始まりだった。『朝の住人』と『冬の隣人』——顔を合わせないまま、手紙だけで紡がれていく不思議な関係。「華がない」と言われ続けた二人が、文字を通じて見つけた本当の自分。そして静かに芽生える、かけがえのない想い。やがて過去の傷と向き合う時が訪れた時、真冬は元婚約者にこう告げる。「もう遅いんです」と——。言葉で始まり、言葉で育つ。これは、不器用な二人が手紙で紡ぐ、優しい恋の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/03/16
  • 現在の作品『お前といても何も面白くない』と婚約破棄された地味な私ですが、壁越しに聞こえる隣人の声に救われ、手紙だけで恋をしていたら——「もう遅いんです」と元婚約者に告げる日が来ました