あらすじ
窓一つない完全な密室で、見習いシスターの死体が発見された。
外傷は一切なく、その死因は、体内から皮膚を突き破って咲き乱れた無数の「真紅の毒花」。
この世界には『他者の体内に直接、魔法を発生させることはできない』という絶対のルールが存在する。ゆえに騎士団も教会の者たちも、これを単なる「悪魔の呪い」として処理しようとした。
しかし、帝都の裏路地でひっそりと古物商を営む青白い青年――探偵シャルル・キョースだけは、それが巧妙に仕組まれた「物理的な不可能犯罪」であることを見抜く。
完璧な密室と、魔法の理を悪用した残酷な殺人トリック。
法の網の目をすり抜け、完全犯罪を目論む真犯人に対し、探偵は「誰も予想し得ない狂気の手段」を用いて追い詰める。