あらすじ

王国唯一の聖女ソフィアは、第二王子ローグの婚約者だった。 だがある日、王宮の夜会で突然こう宣言される。 「聖女ソフィアとの婚約を破棄する!」 王子の隣には華やかな令嬢が寄り添っていた。 ソフィアは少しだけ考え、静かに答える。 「わかりました。では、聖女も辞めます」 その日から、世界から奇跡が消えた。 作物は枯れ、病は広がり、魔物は増え、王国を守る結界さえ弱まり始める。 ようやく元婚約者は気付く。 王国の平和は、ソフィアが毎日ひとりで祈り続けていた奇跡によって支えられていたのだと。 しかし当のソフィアは、すでに王都を離れていた。 向かったのは故郷の小さな村。 そこを治めているのは、かつて王国最強と呼ばれた騎士——その功績が故に男爵位を与えられ、辺境の領主となった男、ディルク。 「もう祈らなくていい、君は自由だ」 そう言ってくれたのは、世界でただ一人、ソフィアを聖女ではなく“ひとりの女性”として見てくれた彼だった。 一方その頃、王国は崩壊寸前。 第二王子ローグは、彼女を連れ戻すため、ソフィアの故郷へ向かう。 だがその時、ソフィアの隣にいたのは——ディルクだった。 「今さら戻れと言われましても、もう遅いです。私は戻りません」 これは、世界のために祈り続けてきた聖女が 初めて自分の幸せを選ぶ物語。 そして、彼女を捨てた愚かな王子が すべてを失ってから後悔する——“もう遅い”物語。

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カクヨム
カクヨム2026/03/16
  • 現在の作品【短編版】婚約破棄されたので聖女を辞めます。――私が祈らなくなった日、世界から奇跡が消えました