あらすじ

ダンジョンと配信が当たり前に共存する世界。 冒険者ランクD級、登録者数ゼロ、配信歴なし。 ロックの唯一の楽しみは、9層の安全地帯でカップ麺をすすりながら、人気配信者たちの動画を見ることだった。 味噌が溶ける瞬間を撮り続けるA級タンク。 89万人が息を呑む剣筋を、顔も見せずに振るうS級剣士。 67回失敗してもネタコンボを回す会社員魔法使い。 絶叫しながらダンジョンを駆け抜けるパルクールシーフ。 深夜の旧魔王城でゴーストを浄霊し続けるシスター。 ロックは彼らの配信に映らないものばかりを見ていた。 出汁を入れるタイミング、最大コンボを捨てた判断、50体浄霊した後の一瞬の笑顔——。 でも、自分には見せるものなんてない。 D級の冒険なんて、誰が見るんだよ。 ある日、14層の先——人類未踏の深層に仲間が取り残されたという急報が入る。 6人の配信者が集結し、ロックは帰るタイミングを失ったまま、D級で深層に足を踏み入れた。 最深部で待つのは、アカウントを消された者たちの怨念が凝った邪神。 配信が途絶え、妖精が狂い、世界から音が消えたとき、6人はスマホをロックに預けた。 そのとき初めて、ロックは気づく。 ——見せるものがなくても、撮りたいものがある。 3年間眠り続けた妖精が、目を覚ます。 登録者数1。同接1人。 それが「配信者を撮る配信者」の、最初の配信だった。

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小説を読もう2026/03/16
  • 現在の作品七人のダンジョン配信者