あらすじ
二〇一六年、巨大地震《太平洋大震災》が発生。二十メートルの津波の直撃により、日本経済は壊滅的打撃を受けた。続いて日本を襲った、外国資本による空前の企業買収は、日本をアメリカの経済植民地と変え、日本プロ野球も米資本の支配下に入ることになった。
それから十五年後、復興した東京ではアメリカ主導によるプロ野球リーグ《極東メジャー・リーグ》が開催され、七か国六チーム(日米は合同チーム)によるリーグ戦が日本を湧かせていた。人気を集めるのは、日米合同チーム「東京エンジェルス」の美貌のエース・ピッチャー、ユウキ・夢原・フェアチャイルド(24)。「ニューオーリンズの魔女」と呼ばれる日米混血のサウスポーである。
アメリカの要請により、リーグに対し過剰なまでの警備態勢を取る日本政府・内務省。内務省軍・特別警備中隊を指揮する女性大尉・前島ヒソカ(28)は上層部の命令により、球場の警備とユウキの警護に就く。同性愛の嗜好を隠そうとしないユウキの、本気とも冗談ともつかないアプローチに振り回されながら、テロリストによるユウキ暗殺を未然に防ぎ、任務を遂行してゆくヒソカ。しかし、ただのアスリートのユウキがなぜ執拗に狙われるのか、ヒソカは次第に疑惑を募らせてゆく……。