あらすじ
「お前のような無愛想で議論もできない無能、婚約破棄だ!」
論理至上主義のエゴ・セントリック王国。
公爵令嬢リリアーヌは、論破が趣味の王太子エドワードから身に覚えのない罪を着せられ、辺境へと追放される。
絶望の淵で彼女が拾ったのは、古代の失われた禁書――伝説の聖者テール・カネギが記した『人心掌握の聖典』だった。
そこに書かれていたのは、魔法も武力も使わない「禁断の知恵」。
「議論に勝つ唯一の方法は、それを避けることである」
「相手の自己重要感を満たせ」
「名前という最も甘美な響きを使え」
リリアーヌはただ、静かに隠居生活を送るためにその教えを実践しただけ。
……だったはずなのに。
「リリアーヌ、君だけが予の孤独を理解してくれた(冷酷皇帝)」
「あんたのためなら、この命、今ここで捨てても構わない(最強の暗殺騎士)」
「僕の野望も弱さも、君には全て見透かされているようだね(隣国の知略王子)」
気づけば、彼女の周りには忠誠を誓う英雄たちの列が。
一方、リリアーヌを捨てた王国は、彼女がいなくなったことで人間関係が崩壊し、滅亡の危機に瀕していて――!?
「……おかしいわ。私はただ、カネギ様の教え通りにニコニコしていただけなのに!」
これは、無自覚な人心掌握チートで世界をひっくり返してしまう令嬢の、愛とざまぁの物語。