あらすじ

最初に壊れたのは、世界ではなかった。 測定だった。 国立標準研究所で光格子時計を扱う白瀬澪は、説明不能なズレを観測する。 しかも異常は、干渉計、超伝導素子、量子乱数発生器と、分野の違う装置で同時多発していた。 老数学者・真鍋が告げた仮説は、あまりにも非常識だった。 ――世界の公理が、書き換えられようとしている。 鍵を握るのは、数学の未解決問題として知られる「連続体仮説」。 証明も反証もできないはずの命題が、なぜか現実の“濃度”を決めているというのだ。 だが真実は、それだけでは終わらない。 この世界は終わるのではない。 同じ顔をした別の世界に、静かに置き換わろうとしている。 数学の真偽と、失いたくない日常。 そのどちらを選ぶのかを迫られたとき、白瀬澪は自分が何者なのかを知る。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/03/15
  • 現在の作品書き換えられる公理、残される世界