あらすじ
「エリス。初級魔法の詠唱すらできない無能な貴様との婚約を破棄し、辺境への追放を命ずる!」
王太子からそう宣言された公爵令嬢エリスは、悲しむどころか内心で歓喜していた。
なぜなら彼女は、この世界の貴族たちがありがたがっている「魔法」が、超古代の環境書き換えプログラムの劣化したスパゲッティ・コード(欠陥品)に過ぎないことを見抜く、唯一の『量子魔導エンジニア』だったからだ。
非効率でバグだらけの王都を清々しい気持ちで後にしたエリスは、辺境で『論理汚染(呪い)』に体を蝕まれ、死の淵にある最強の黒騎士カエルムと出会う。
神聖教会の高位司祭すら発狂する死の呪いを、エリスは一切の詠唱を行わず、純粋な数式と論理の極致(デバッグ)で鮮やかに解体・治療してみせる。
「魔法? あんな非効率なもの使わないわ。私はただ、空間のバグを書き換えただけよ」
カエルムという最強の物理デバイス(相棒)を得たエリスは、世界の裏側で進行する致命的なシステムエラー(外典獣の発生)を次々と論理的に鎮圧していく。
一方、エリスを追放した王太子たちは、劣化した旧式魔法システムを乱用した結果、自国をシステムダウンと破滅の危機(論理的オーバーフロー)に陥らせていた……。
これは、魔法が使えない(使わない)理系令嬢が、圧倒的な知識と論理で世界の法則をハッキングし、不器用な騎士と共に世界のバグを修正するまでの物語。