あらすじ
この世界に存在する万物には、寿命がある。
人間も、動物も、花も、建物も。
例外はない。
そして人は、それを見ることができる。
花を見れば、いつ枯れるのか分かる。
建物を見れば、いつ崩れるのか分かる。
人を見れば、いつまで生きられるのか分かる。
頭の上に浮かぶ数字。
それが、その存在の寿命だ。
公園の桜の木には
「残り12年」
駅前の古いビルには
「残り3年」
友達の頭の上には
「残り63年」
そんな数字が浮かんでいる。
だからこの世界では、
古くなる前に建物を壊し、
枯れる前に花を売り、
寿命が短い物は価値が低い。
社会のすべてが、
寿命で動いている。