あらすじ
真面目だけが取り柄のおっちょこちょいな自称探偵に山村の老人から依頼が来た。
仕事をこなしてゆくうちに、一風変わった事件に出会う。
田んぼの神様の祠を壊してまわっている犯人を捕まえてくれと依頼され、待ち構えていると現れたのは紳士的な泥棒だった。
まんまと逃げた泥棒はそれから幾度となく犯行を重ねて探偵の前に現れる。まるで挑発するかのように。しかし、それは挑発ではなかった。
会いに来たのだと、泥棒は言う。なぜ自分に会いに来るのか、探偵には分からなかった。
ある日泥棒は、次の犯行が最後の犯行になると探偵に告げ、姿をくらました。
探偵は何の手がかりも無いまま泥棒の行方を追う。そして、なぜ自分は泥棒を追い続けるのか、探偵は気づく。
月明かりが探偵と泥棒を照らす。それぞれの影が地面に映る。月が作る光と影の中に、自分たちが探している物があるような気がした。