あらすじ

古代の人々が暮らす世界、アクロポリス。 約2000年前から存在しているこの世界は、『竜族』と呼ばれる魔法使いが、人々の目を逃れて暮らしていた。 彼らが暮らす街は、「壁」の中にある。 ブロック塀や電信柱、路地裏のフェンス、——学校。 その、どこにでも。 世界にはもう一つの「世界」があり、それは別名“裏のチャンネル“と呼ばれていた。 その世界では、地球と瓜二つの世界があり、魔法がまだ現存していた。 “瓜二つ”? いいや、それは似て非なるものなのかもしれない。 『古代の人々』というのは、かつてローマ帝国を率いていた軍勢のことである。 彼らは魔族を率いて、地中海沿岸全域に加え、ヨーロッパはヒスパニア、ゲルマニア、ガリア、ブリタンニア、クリミア、北アフリカ一帯。 西アジアではメソポタミア、シリア、アルメニア、ペルシア西部などをはじめとする広大な地域を中心とした大規模な領土を支配していた。 ハドリアノポリスの戦いでゴート族と呼ばれる人々に敗退したローマ軍は、以後、トラキア地方をはじめ、各地の領土を占領されることになった。 『中世』の始まりである。 戦争に敗れ、滅亡の危機に追い込まれたローマの人々は、世界の「影」になることを決意した。 影は「光」の速度を越えることはない。 同時に、人は自らの影を“捕まえる”ことはできない。 世界の影になるということは、互いに干渉することのない絶対的な境界を敷くということでもあった。 永遠に交わることのない、『事象の特異点』を。 それ故にローマの人々は、「今日」という時間にたどり着くことができなくなった。 あの日から空に飛び立つための翼を失い、世界の「外」へと触れることができなくなっていた。 壁の中の世界は、人々の記憶の断片の中にしか、“存在することができなかった“のだ。 「影」が、光をなくして存在することができないように。 いつかまた、世界の「外」に出る。 その夢を願って、壁を打ち破れる方法を探している。 誤って裏のチャンネルに紛れ込んでしまったある少年。 彼もまた、人間界に戻れる方法を探していた。 竜王の娘、『イヴ』と出会い、人間の心を教えてくれとせがまれながら。

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小説を読もう2026/03/15
  • 現在の作品村農家を始めた竜王の娘は、勉強ができない。