あらすじ
少年ノルが仕えているのは、記憶をなくし続ける最強の魔女フィオレア。昨日のことも、自分の目的も、ときにはノルの名前さえ忘れてしまうけれど、彼女の魔法だけは誰よりも強い。「名前、忘れてごめんね」「構いませんよ。何度でもお伝えします」勝気で、気ままで、少し子どもっぽいくせに、困っている人を見ると放っておけない。そんなフィオレアに振り回されながら、ノルは今日も彼女の隣を歩く。花を見つけてはしゃぎ、面倒ごとに首を突っ込み、敵が現れれば最強の力で蹴散らしてしまう記憶喪失の魔女。忘れてしまっても大丈夫。そのたびにまた、最初からやり直せばいい。これは、何も覚えていない最強の魔女と、いつもにこやかな少年従者が紡ぐ旅のファンタジー。