あらすじ
異世界に迷い込んで5年。魔力が一般人の十分の一以下しか持たないジンは、『王都測量・地図ギルド』で「落ちこぼれの事務要員」として底辺の扱いを受けていた。
エリート測量士のガルドたちから理不尽な仕事を押し付けられ、嘲笑われる日々。
しかし、彼らは誰も知らない。ジンの「算術能力」がこの世界の誰よりも突出していることを。そして彼が、前世で凄腕の【プロ・ドローン操縦士】だったことを――。
ジンは5年の歳月と給料の全てを注ぎ込み、自身の魔力を使わずに空を飛ぶ『遠隔自律型飛行魔道具(ドローン)』をついに完成させる。
新迷宮の測量任務。ガルドの嫌がらせで最も危険な未踏破ルートを押し付けられたジンだったが、彼を慕うギルド一の美人測量士・エリスをパートナーに加え、ついにドローンを実戦投入する。
「俺はベースキャンプから一歩も動かずに測量する」
暗闇の洞窟、致死のトラップ、魔物の待ち伏せ――。ドローンの「空の視点」とジンの「完璧な算術」の前では、迷宮の構造などすべて丸裸だった。エリートたちが何日も泥水を進んで行う測量を、ジンは絶対安全圏からたった数時間で完了させてしまう。
さらに、待機時間を利用してジンが作るお手製キャンプ飯(完璧な温度と分量計算で作られた絶品料理)に、エリスや護衛の冒険者たちは完全に胃袋を掴まれてしまい……!?
「魔力がない? ならば情報と技術(テクノロジー)で無双する」
これは、空を奪われた不遇の青年が自作のドローンで異世界の常識を覆し、やがて世界の本当の姿(マップ)を解き明かしていく、痛快な下剋上・お仕事ファンタジー。