あらすじ

東京で二人の息子を育てるシングルマザー・伊澄。 ある冬の夜、故郷の村に暮らす母と電話を交わす。 「やんだした、いすみ。春になったら帰っておいで」 それが、母の最後の言葉になるとは思っていなかった。 年が明けたある日、実家から一本の電話が入る。 「お母さん、倒れだの」 雪に閉ざされた東北の村へ帰った伊澄は、葬儀のあと実家の二階で母の遺した「白い箱」を見つける。 箱の中に入っていたのは、赤い表紙の日記帳と一通の手紙。 そこには、伊澄が知らなかった母の人生が静かに綴られていた。 これまで伊澄は、母を「弱い人」「毒親かもしれない」と思い続けてきた。 けれど日記帳を読み進めるうちに、母が孤独の中で娘を守ろうとしていたことを知る。 雪深い村の記憶と、東京での現在の暮らし。 過去と現在を行き来しながら、伊澄は母の本当の姿と愛に気づいていく。 これは、母が遺した言葉に導かれながら、 娘がもう一度人生を歩き直す物語。 「やんだした、いすみ」 その一言が、凍っていた心を少しずつ溶かしていく。

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小説を読もう2026/03/15
  • 現在の作品やんだした、いすみー母が遺した白い箱ー